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Kichijoji Audio Laboratory

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ラインプリアンプ  PRE ONE

PRE ONEは、KAL独自のオーディオ技術を一つの筐体に集約して構成したラインプリアンプです。真空管を増幅素子として用いたことによる特有の暖かさと、微細な音響エネルギーをもつ音まで完璧に再現する優れた音楽再生能力に由来する極めて高度なリアリティーとを両立させた音質を有します。本機は真空管(6DJ8相当管)と半導体デバイスとの組み合わせによるハイブリッドアンプを装備しています。ハイブリッド構成により、他のいかなる増幅素子にも見い出せない、この真空管の卓越したリニアリティが最大限に発揮されます。本機のゲインは、入力レベルなどに応じて6段階で切り替えることができます。入力レベルが、CDプレイヤーやD/Aコンバーターの出力レベルとして標準的な値である2Vrms程度の場合、8-14dBの範囲でのゲインの選択を推奨します。

主要スペック

PRE ONE の特徴

パワーアンプからその前段に接続された機器へ与えられる干渉を排除することが、プリアンプの重要な機能であることをKALは解明しています。アクティブな増幅回路に代えてパッシブアッテネータを使用しても、多くの場合に優れた結果を得ることができないのは、パッシブアッテネータにこのような干渉を抑制する能力がないためです。PRE ONEは、パワーアンプからの干渉を排除する能力を最大化する意図でデザインされており、パワーアンプの真の能力が明らかとなる理想的な環境を作り出します。これにより、パワーアンプの性能が大幅に向上したかのような再生音が生み出されます。

また、一般的に、オーディオアンプではサーキットにおけるレゾナンスを制御することが重要な技術的要素の一つです。PRE ONEではサーキットの各部におけるQ値を高周波領域にいたるまで充分に抑制する手法を徹底して採用しているため、ライブサウンドと共通する極めて開放的な再生音を得ることができます。

  

さらに、PRE ONEでは、信頼性と音質上の観点から、vishay社製高精度金属箔抵抗器、高精度・長寿命巻線ポテンショメータ、高品位ロータリースイッチ、高信頼性のRCA端子、高性能ライントランスなどを採用するとともに、信号ラインについては、プリント基板の導体パターンではなく純銀を用いた配線材を使用しています。また、音質に影響のあるすべての部位から金属皮膜抵抗器やカーボン抵抗器を排除し、これらの部位にはより高品位な音が得られる金属箔抵抗器および巻線抵抗器のみを実装しています。さらに、プレート電流を緩やかに増大させるプロテクションサーキットにより、電源投入時における真空管へのダメージを解消しています。なお、本機は音声信号を増幅後に音量調整を行なう回路構成を採用しているため、実使用時のSN比は最高水準にあります。